「不登校特例校」の拡充へ

 今日は尼崎と姫路で、それぞれ街頭演説会を行いました。暑い中にもかかわらず、多くの方々に足を運んでいただき、感謝に堪えません。皆様の声援が、どれほど大きな力となり、励みとなっているか。どれだけ言葉を尽くしても足りません。本当に、ありがとうございます!

 私が一貫して訴えているヤングケアラーのことや、コロナ禍における事業者を支えるための「雇用調整助成金」延長のことなど、本日もマイクを通してさまざまお伝えしましたが――ここでは「不登校支援」について触れさせていただきます。

都道府県に1校以上を

 私が本日、強調したトピックの一つに「不登校特例校」の拡充があります。これは授業時間数を減らして授業開始時刻を遅らせることなどが可能になる学校のことで、小・中学校、高校などを対象に文部科学省が認可を出す仕組みとなっています。

 現在、全国に公立では21校あるのですが……そのうちの12校が東京にあるなど、偏りがあるのが実情です。他にも宮城、神奈川、岐阜、京都、奈良、香川の各府県に設置例があり、私立を加えると、北海道、愛知、鹿児島にもありますが、誠に残念なことに、兵庫県にはいまだ1校もありません。

 きょう4日付の公明新聞でも報じられていた通り、公明党が最も重要だと考える「子育て・教育支援」の充実に向けて、「子育て応援トータルプラン」を年内に策定することが発表されました。結婚、妊娠・出産、幼児教育から(大学などの)高等教育までの無償化や経済的支援を段階的に充実させることを目指すものです。

 その一環として掲げられているのが「不登校支援」です。不登校などで長期欠席している児童・生徒などへの支援を強化するため、「不登校特例校」を各都道府県などに1校以上設置することや、夜間中学、フリースクールなどの学びの場の確保、訪問相談、オンラインの活用を進めていくことを表明しました。

 いかなる理由があるにせよ、学校教育の中でつまずいてしまった子どもたちが、何度でもやり直すことができるように。また、「学びたい」と願っている子どもたちが自分らしく、それぞれの夢を実現できるように――従来の教育のあり方にとらわれない「学びのカタチ」を、しっかりと作っていかなければなりません。

「問題児」ではなく「革命児」

 その上で、私自身が肝に銘じていることがあります。「不登校の子どもたちを“支援”する」と言っても、その子どもたちへのリスペクト(敬意)を決して忘れてはならない――ということです。

 不登校支援に長年携わっておられる教育関係者の方がおっしゃっていた言葉が、胸に響いて離れません。

 「不登校は、大人から見れば問題行動に映るかもしれません。でも、それは違います。旧来の価値観にとらわれている学校や社会のどこに問題があるのか、何を変えなければいけないかを教えてくれる問題提起行動にほかならないんです。だから、不登校の子どもたちは『問題児』ではなく、時代を変えようと戦っている『革命児』なんですよ」

 不登校の子どもたちの思いに「寄り添い」「支える」という視点だけではなく、「新しい時代」「新しい学びのカタチ」を開こうとしている子どもたちに「心からの敬意を表し」「応援させていただく」との思いで働こう。共に歩もう。共に戦おう――それが、私の偽らざる思いです。