公明新聞に「伊藤たかえ」の記事が掲載されました。
(以下、引用)
要介護のリスク高まる
筋力の維持へ栄養確保が必要
飯島勝矢・東大教授を招き 党女性委プロジェクトチームが勉強会
フレイル予防について勉強会を開いた党女性委の健康・医療プロジェクトチーム=18日 衆院第2議員会館
公明党女性委員会の健康・医療プロジェクトチーム(PT、座長=伊藤孝江参院議員)は18日、高齢者のフレイル対策について勉強会を開き、国会と地方議会の女性議員が参加しました。フレイル対策の重要性について、党員の公恵さんと明子さんが友人の友美さんに語っています。
公恵: 党女性委PTは18日、国会内で勉強会を開き、東京大学高齢社会総合研究機構の飯島勝矢教授からフレイル予防についての講演を聞きました。
友美: 最近、フレイルって言葉を聞くようになったけれど、どういうことかしら?
明子: 加齢に伴って心身の機能が低下し、要介護になる恐れが高い状態のことを指すわ。英語で「虚弱」を意味する「frailty」から造られた言葉よ。
公恵: フレイルは、要介護になる一歩手前、健康な状態から要介護になるまでの間の状態とも言えます。講演した飯島教授は、フレイルは可逆性があり、適切な対応を取ればさまざまな機能を回復できる状態であるとしています。また、多面性があると強調しています。
友美: 多面性?
明子: 筋力が衰える「身体的フレイル」、うつや認知機能が低下する「心理的・認知的フレイル」、独居や経済的困窮、孤食による「社会的フレイル」の三つがあります。
友美: 筋力の衰えを防ぐことだけが、介護予防ではないということ?
公恵: そういうことです。ただし、筋力の衰えを防ぐことは、とても大切なことです。サルコペニア(筋肉減少症)対策は、フレイル予防の重要な柱です。
明子: 飯島教授は「2週間の寝たきり生活は、7年分の筋肉を失わせる」と強調。体を動かさないことで、筋肉がどんどん減ってしまう危険性を訴えたわ。
公恵: 筋肉が減少すれば転倒や骨折をしやすくなったり、外出の頻度が下がってしまうため、認知症のリスクを高めてしまうなどの悪影響があります。
友美: 気を付けないといけないわね。
明子: 飯島教授は、口の筋力の衰えにも注意を促したわ。
友美: どういうこと?
公恵: (1)残っている歯が20本未満(2)かむ力がやや弱い(3)舌の力がやや弱い(4)滑舌の低下(5)硬い食品が食べづらい(6)むせが増えてきた――これらの項目のうち、3項目が当てはまる人をオーラルフレイルと定義し、正常な人と4年間比較する調査を行いました。すると、オーラルフレイルの人は要介護認定や死亡のリスクが2倍以上だったそうです。
明子: 口の筋力が衰え、かめない食品が増えると食べる食品が偏り、低栄養になってしまうわ。それらが身体の他の機能の低下にもつながるの。
友美: 口のケアはとても大切なのね。
公恵: 栄養面では、タンパク質の摂取が重要です。中高年までは肥満状態にあることが病気のリスクを高めることが知られています。しかし、高齢者の場合は、やせ形の人の方が死亡のリスクが高いという調査結果も出ています。加齢に伴ってタンパク質から筋肉をつくる機能が低下するため、高齢者はしっかり食べることも大切です。
「社会参加」も効果的
明子: 栄養面の他には、身体活動とボランティアなどの社会参加が重要であると、飯島教授は強調しているわ。
友美: それらを実践すればフレイルのリスクが下がるの?
公恵: そうです。飯島教授らは、高齢者に身体活動、文化活動、ボランティア・地域活動の有無を聞き、フレイルのリスクとの関連を調べました。
それによると、文化活動やボランティア活動に取り組んでいる人はリスクが低いことが分かりました。
友美: 運動以外にも、社会活動をすることが大切なのね。
明子: 飯島教授はフレイルのリスクを確認できるチェックシートを作成。自治体と協力して市民公開講座などで実施している他、フレイル予防を各地で進めるボランティア「市民フレイルサポーター」の養成も進めているわ。
友美: そうした講座はぜひ受講してみたいわね。公明党の取り組みで、フレイル予防を実践する自治体が増えてほしいわ。