【参議院選挙 兵庫 伊藤たかえ】「聞く力」の原点――ホームレス問題に取り組んだ弁護士時代
きょう7日(木)昼、自由民主党総裁の岸田文雄・内閣総理大臣を迎えて、神戸市中央区で街頭演説会を開催しました。
岸田総理ご自身、「聞く力」をモットーに掲げておられますが、街頭演説の場では私・伊藤たかえの「一人に寄り添う力」「小さな声を聞く力」を高く評価してくださり、感謝に堪えません。必ず参議院選挙を勝ち抜いて、もっともっと、一人でも多くの方々のお声を聞いていかなければと、決意を新たにした次第です。
何度も足を運び
もちろん、まだまだ「聞く力」が足りないなあ……と反省することは少なくありません。そんな時、自身の原点として思い起こすのは、議員になる前の17年間に及ぶ弁護士生活です。
「人権擁護委員会」で、ホームレス問題に集中的に取り組んだことがあります。まずは“知ることが大事”だと、巡回相談員の方と共に公園や河川敷を巡回しました。「弁護士につなげたら解決するかもしれない」という方の話を聞かせてもらうことから始めたのです。
とはいえ、いきなり訪れて「話を聞かせてください」といっても、すぐに本音を語ってくれる人など、ほとんどいないと言っていいでしょう。怪訝な顔をされたり、「どうせ無理だから、いいよ」と突き返されたりすることが多いのも事実です。
それでも何度も足を運び、時にテントの中にまで入れていただき、雑談をしながら、少しずつ、少しずつ、その人となりを理解しようと努めました。すると「伊藤さん、実はね……」と、ホームレスになった理由や、家族のこと、率直に思っていることなどを、ポツリポツリと話してくださるようになっていきました。
それぞれワケあって路上生活を余儀なくされているけれど、皆さん、真面目で優しい人が多い。仕事やショッピングで街を歩く人たちと同じように、大切な家族がいたり、生きがいがあったり、夢を持っていたりしたのです。打ち解け合えば合うほど、それを強く実感するようになりました。
「伊藤さんも一杯、どや?」と笑顔で、紙コップにコーヒー牛乳をなみなみと注いでいただいたことも、忘れられません。
無料相談や演劇を通して
ホームレスの方々にとって自立のきっかけになればと、ボランティアで法律相談をスタート。「まず住む所の確保を」と、一緒に役所まで行って、施設につなぐことができた人もいました。
書類で説明しても、「理解しづらい」「よく分からない」という人も多いので、“それならば”と「借金した人が弁護士に相談して解決するまで」を描いた劇を準備・上演して、自立支援センターなどで見てもらったこともあります。
やがて、これらの実績が認められ、法律相談が制度化。自立支援センター内で開始されるようになったのです。ホームレス問題を解決する一歩になったと思います。
どんな状況にあろうと、どんな立場にあろうと、誰もが同じ人間だ。より良く生きる権利があり、それを実現するだけの力がある。その力を引き出す第一歩こそ、「話を真剣に聞いてくれる人の存在」ではないか――それを私は、弁護士時代に学んだのです。
誰かが光を当てなければ
公明党の議員が「一人の小さな声」を聞き取って、カタチにした政策は枚挙にいとまがありません。私自身もこの1期6年、一人また一人と、お話を聞きに伺い、全力で働いてきました。
家族の介護や家事で、学校生活を普通に送れない子どもたちのことを指す「ヤングケアラー」の問題を国会で取り上げ、初の予算確保、対策チームの発足につなげたこと。
コロナ禍で懸命に働く方々のお話を伺い、雇用を守るために国が企業を支援する「雇用調整助成金」の期限を、6月末から9月末までに再延長できたこと。
そして、物価高・肥料高騰で大変な思いをされている農家の方から寄せられた切実なお声を、すぐさま政府に強く訴え、肥料のコスト増加分の7割を補填する新たな支援金を創設できたこと……。
日本も世界も激動する今、“誰かが光を当てなければ、埋もれてしまう問題”“社会の片隅で声をあげたくても、あげられない人”が増えています。まだまだ、働かなければならないのです。もっともっと、お力になりたいのです。
だから、私は必ず勝ちます。