With You 生命の安全教育で子どもを性犯罪から守る

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公明新聞に「伊藤たかえ」の記事が掲載されました。

党女性委がオンライン勉強会
2026/05/13 4面
 公明党の女性委員会(委員長=竹谷とし子代表)は2日、子どもを性犯罪の加害・被害者にさせないための学校での「生命の安全教育」充実などに向け、講師を招いてオンライン勉強会を開催しました。その要旨を紹介します。

■地域差解消へ全国一律で

前首相補佐官の矢田稚子氏(矢田わか子政策研究所代表)は、近年増加する性犯罪被害の現状に触れ、「16歳から24歳の若年層に対する被害、特に女性の割合が高くなっている」と強い危機感を示しました。

また矢田氏は、政府が対策の一環として「生命の安全教育」をスタートさせたものの、実施状況に地域差があると指摘。「都道府県だけでもすごくばらつきがあり、例えば、福岡県が82・2%実施しているのに対し、25%弱の県もある」と現状を報告。

「自分の身を自分で守る手段が分からないままになってしまうので、小中学生の時にきちんと生命の安全教育を受けてほしい」と強調しました。

さらに、次期学習指導要領の改定に向けては、「努力義務ではなく、全国の小中学校で一律に実施できるよう働き掛けをしている」と述べ、各自治体での推進を訴えました。

■ネットやSNS利用が低年齢化

公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンの長島美紀氏は、子どもを取り巻く環境の劇的な変化として、インターネットやSNS利用の低年齢化を挙げ、「スマートフォンを持つのが早期化し、SNSがインフラとして欠かせないものになっている」と説明しました。

また長島氏は、SNSを介した見知らぬ人との接触が容易になり、「SNSやメッセージアプリで画像や動画を送る行為に至っては、未就学の子も含めて被害を受けている」と警鐘を鳴らしました。さらに、生成AI(人工知能)を悪用して同級生の顔をポルノ画像と合成するなどの事例を示し、「必ずしも加害者が大人であるとは限らない。冗談のつもりで行ったものが犯罪につながっている」と述べ、子ども自身が知らずに加害者となる新たなリスクも説明しました。

その上で、長島氏は被害拡大の背景について、「被害認識が非常に弱いこと」や「学校や社会での孤立意識」があると指摘。SNSで知り合った相手に写真送信を求められても被害と認識していないケースや、誰にも相談できず若年妊娠し、孤立の中で事件に至る事例を紹介。こうした事態は親のしつけや本人の自己責任だけではない構造的な問題だと強調しました。

一方で、長島氏は10代の約7割が「性について学びたい」と回答するなど学ぶ意欲は高いものの、自分の人生を選ぶ基盤となる「SRHR(性と生殖に関する健康と権利)」の認知度は約25%にとどまっている点について言及。「仮に被害に遭ったとしても、誰に助けを求められるのか、どんな制度があるのかを理解しているかしていないかでは全く違う。被害者、加害者にならないためにも教育は非常に重要だ」と訴えました。

また長島氏は、政府が推進する「生命の安全教育」について触れ、2026年3月の改訂で「人権」としての位置付けが強化され、デジタル性暴力も追加されたことを強調。その先行事例として、大阪市の学校で行われている「生きる教育」を紹介し、プライベートゾーンの認識から子どもの権利までを9年間で段階的に学ぶことで、「対人暴力による要医療件数がゼロになる」といった成果が出ていることを報告しました。

■外部講師を活用した仕組み必要

その上で長島氏は、全国的な実施率が約3割にとどまり、地域差が大きいことが課題だと指摘。「産婦人科医や助産師などの専門家を外部講師として活用すれば良い」と有効性を示しました。

最後に長島氏は、「全ての子どもを被害者にも加害者にもさせないという決意が必要」と語り、教員の外部講師のネットワーク構築や保護者の理解促進など、現場で確実に実施するための仕組み作りの検討を呼び掛けました。

■竹谷代表「学校教育の充実を」

竹谷代表は、子どもや若者を加害・被害者にさせないため「有効な手だては生命の安全教育を学校教育の中でしっかりと実現していくことだ」と強調。今後も困っている人の声を受け止め「公明党の国と地方のネットワークで政策に取り組んでいきたい」と力説しました。

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