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公明新聞に「伊藤たかえ」の記事が掲載されました。

亡き家元の2作品寄贈/兵庫・姫路市
2026/05/13 7面
 日本の伝統工芸を後世に――。兵庫県姫路市はこのほど、日本の伝統工芸「千翠流押絵」の家元として活躍した故・中村翠芳氏の作品2点の寄贈を受けた。寄贈したのは、姫路市出身の花岡澄江さん(仮名)。中村氏と50年以上、親交を重ねてきた。2点はそれぞれクジャクと姫路城を題材にした大作で、公明党の伊藤孝江参院議員、西本眞造・姫路市議、楽野信行・元西宮市議の仲立ちによって実現した。

■伝統工芸「感動してもらえたら」

千翠流押絵は、厚紙や綿を布で包み、貼り合わせて立体的な絵を作り上げ、風景や人物、動植物などを表現する日本の伝統工芸の流派。華やかで繊細な色彩と、膨らみのある独特の表現が特徴だ。

家元の中村氏は1929年、兵庫県生まれ。77年に西宮市を拠点として千翠流押絵を創流し、代表的作品の数々がウィーン芸術文化遺産特別賞や国立新美術館審査員最優秀賞などを受賞した。2024年11月に95歳で逝去するまで、「本物の押し絵を後世へ残したい」と技術継承に情熱を注ぎ、多くの弟子と作品を生み出してきた。

その歩みを、長年そばで見守ってきたのが、親友の花岡さんだった。二人の付き合いは半世紀以上。かつて同じ西宮市に住み、創作に没頭する中村氏の姿を間近で見届けてきた。

中村氏の逝去後、花岡さんは100点以上に及ぶ作品を引き継いだ。

■公明議員の連携で実現

「彼女の作品を後世に残し、多くの人に見てもらいたい」。現在97歳の花岡さんは、いつまでも手元に置くのではなく、寄贈先を探していた。以前から親交のある公明党の元西宮市議だった楽野さんに相談。題材の姫路城つながりをたどり、そこから伊藤氏、西本市議と連携し、今回の姫路市への寄贈が実現した。

寄贈された2作品は、縦1・5メートル、横1・3メートルにも及ぶ大作。クジャクの鮮やかな羽や姫路城の優美な姿が、布の繊細な重なりによって立体的に表現されている。花岡さんによると、中村氏はクジャクの顔の表現に強いこだわりを持ち、「気付けば一夜が明けていたこともあった」という。

寄贈式で清元秀泰市長は、「日本の伝統工芸や美意識の素晴らしさを広げていきたい」と述べ、今後、イベントなどで作品を展示していく考えを示した。花岡さんは、「家元も喜んでいると思う。多くの人に見てもらい、感動してもらえたらうれしい」と表情に穏やかな笑みを浮かべた。

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