全国初 高齢者講習「専門校」
公明新聞に「伊藤たかえ」の記事が掲載されました。
70歳以上の運転免許更新者向け
予約から受講まで 待ち期間を大幅に短縮
少人数制、専用コース実車指導も
兵庫・高砂市
公明党の伊藤孝江、高橋光男の両参院議員はこのほど、70歳以上のドライバーが運転免許を更新する際に義務付けられている「高齢者講習」に特化した全国初の自動車教習所「はりま高齢者講習専門校」(兵庫県高砂市)を訪れ、関係者から利用状況などについて話を聞いた。天野文夫県議、砂川辰義、森秀樹、迫川高行の各市議が同行した。
伊藤(孝)、高橋氏らが視察
タブレット端末の映像で運転時の注意点を確認する受講者(左)
はりま高齢者講習専門校は、近接する「はりま自動車教習所」の関連施設として今年6月に開校した。校舎は多機能型トイレや滑りにくい床材の設置、入り口からフロアまでをバリアフリー化して段差を解消し、高齢者への配慮を徹底。2室の認知機能検査室に加え、15室の講習室を設け、少人数での受講に対応している。敷地内の専用コースでは実車指導も行う。前日予約が可能で、県内全域から利用できるとあって、各地から受講者が訪れている。
開校の背景には、高齢者講習の受講待ちが、全国的に常態化していることがある。兵庫県においても、高齢者講習と認知機能検査(75歳以上の人が高齢者講習の前に受ける検査)のいずれも、近年の高齢者人口の増加に伴い、申し込み予約が急増。県警によると、予約から受講までは平均で1~2カ月程度かかり、年度末や夏休みの繁忙期は若者の自動車教習が増えるために、さらに予約が取りにくいという。
同専門校は高齢者講習に特化することで、予約から受講までの待ち期間を大幅に短縮。一日最大80人を受け入れ、年間3万人が受講できる体制を整えた。
運転技能検査の導入で利用増へ
はりま高齢者講習専門校の城谷所長(左端)から説明を受ける伊藤(孝)(中央手前)、高橋(中央奥)の両氏ら
案内に立った城谷輝美所長らは「講習を通じて自身の運転能力を正しく認識してもらい、悲惨な事故を一件でも減らすために貢献したい」と述べた。また、今年6月に成立した「改正道路交通法」に、75歳以上で一定の違反歴がある場合、運転免許更新時に義務付けられる「運転技能検査」(コース上での実技試験)の創設が盛り込まれたことに言及。この制度が2022年6月までに導入される点を踏まえ、今後さらに利用者が増えると見込まれることなどから、全国的な人員確保や運営面のサポート体制の課題を指摘した。
伊藤氏は「高齢ドライバーが関係する事故を未然に防ぐため、自動車教習所の果たす役割は大きい。国と地方で連携し、必要な支援強化に取り組みたい」と話した。