包括的な連携協定を(公明新聞)
公明新聞に「伊藤たかえ」の記事が掲載されました。
(以下、引用)
日本経済 成長に不可欠
参院予算委で魚住、伊藤氏
参院予算委員会は1日、安倍晋三首相と全閣僚が出席して2017年度予算案の基本的質疑を行った。公明党から魚住裕一郎参院会長と伊藤孝江さんが質問に立ち、経済政策や文部科学省の天下り問題などで政府の見解を求めた。=質問と答弁要旨
大災害時に支援船が集中 港湾管理、国が対応せよ
経済問題で魚住氏は、日本や中国など16カ国が締結に向けた交渉を進める東アジア地域包括的経済連携(RCEP)など、21世紀型の経済協定を「日本経済成長の糧とすべき」と主張。知的財産保護のあり方などを定めた環太平洋連携協定(TPP)の議論を他の経済協定に生かすよう訴えた。
安倍首相は、「TPPに結実した新たなルールは今後の通商交渉のモデルになる」とし「この成果を基礎にRCEPなどで質の高い協定をめざす」と応じた。
魚住氏は、昨年11月に発効した、地球温暖化対策の新たな国際枠組み「パリ協定」を踏まえ「国内のCO2(二酸化炭素)大幅削減を」と求めた上で、米国をはじめ各国にも温暖化対策を働き掛けていくよう強調した。また、魚住氏が、大規模災害時には港湾に支援の船が集中するため、国による対応を求めたのに対し、石井啓一国土交通相(公明党)は「非常災害時に国が港湾を管理する新しい制度を創設するため、今国会に港湾法の改正案を提出する予定だ」と述べた。
性犯罪・性暴力被害者の支援充実について、魚住氏は昨年12月に自民、公明両党が、被害者支援の拠点となるワンストップ支援センターの設置や運営などを支援する補助金制度の創設を提言したことを踏まえ、政府の対応を聞いた。
加藤勝信男女共同参画担当相は「予算で初めて『性犯罪・性暴力被害者支援交付金』を盛り込んだ。被害者支援の充実にしっかり努めたい」と答えた。
さらに魚住氏は、近年の法曹志望者の大幅な減少に歯止めをかける必要性を指摘。政府が司法修習生に「修習給付金」を支給する制度の創設を盛り込んだ裁判所法改正案を国会提出していることについて、「11年に廃止された給費制の事実上の復活を評価する」と力説した。
文科省の組織的な天下りあっせん問題では、全省庁を対象とした調査の体制強化と徹底した取り組みを要請。山本幸三国家公務員制度担当相は「調査を厳正に行い、結果が出次第、速やかに明らかにする。スピード感を持って進める」と答えた。
また魚住氏は、東京都が国の就学支援金に上乗せする形で年収約760万円未満の世帯を対象に、来年度から私立高校授業料を実質無償化することについて、政府の見解を聞いた。松野博一文科相は、国と自治体が一体となった教育費負担の軽減が重要との観点から、「(都の拡充は)他の道府県の参考になる意欲的な取り組みだ」と答えた。
一方、伊藤さんは、訪問看護師などが訪問先で受ける暴力被害の実態を取り上げ、安全対策を急ぐよう主張。塩崎恭久厚生労働相は「実態を調査し、対応を検討していく」と応じた。
伊藤さんは、自動体外式除細動器(AED)の普及と救命率向上へ「使うことができる人の数値目標を定めるなど、具体的に取り組みを」と訴えた。