こんにちは! 伊藤たかえです。
昨今、少年事件の報道が連日のように報道されています。未来ある少年が「なぜ、そんなことを」と、胸を痛めることも多いのではないでしょうか。
私が担当したある少年は、暴行、窃盗、ケンカ…と、さまざまな過ちを重ねました。
鑑別所に面会に行くと、少年はそっぽを向いて、私を見ようとしません。
何度も足を運び、何気ない会話を交わすようにしました。ある時、「現実から逃げないで立ち向かえば、未来は開けるんだよ」と語りかけると、少年はふと心を開いてくれたのか、少しずつ変わり始めました。
少年の日記には「初めて自分の目を見て話をしてくれる大人に出会った」と書いてあったようです。
そして、両親にも「しっかりと罪をつぐなって、前へ進みたい」と話すまでになりました。
審判の日、私は少年の成長をつぶさに報告しました。結果は、「保護監察処分」。その瞬間、少年の嗚咽が法廷に響きました。少年の成長が裁判所に認められ、未来の再建への第一歩を踏み出せたのです。
罪を犯す少年の中には、家庭環境に恵まれないケースや友達の影響など、一概に少年を罰すれば問題が解決することばかりではありません。
人は誰しもが「人間らしく平和に幸せに生きる」ことができる――私はこれからも、この人間主義を掲げる公明党の理念に立って、皆さまに尽くしてまいります。